割烹の宿美鈴さんに宿泊しました。ここは民宿です。民宿に泊まるのは久しぶり。佐渡島に行ったとき以来かな。ここは全4室の小宿。いや〜いい宿でした。
宿に着いて、チェックイン。部屋に案内していただいて、最初に出して頂いたお茶菓子です。
楯ヶ崎ハイキングに行って結構汗かいたので、食事前にお風呂に入っておきます。
食事は18:00からです。客室ではなく階下の食堂にて。すぐ脇が厨房なので、出来た食べ物がすぐに出て来ます。 客室は全部で4室ですが、3組いらっしゃったようです。
宿のスタッフはご主人と奥様、息子さん夫婦。
食前酒です。梅酒と日本酒を混ぜて炭酸で割ったものだそうです。
前菜の盛り合わせというか。多種な珍味が盛りつけられています。 酔っぱらって説明して頂いたことを忘れてしまっているんですが、たしか・・・真ん中の小鉢は魚を混ぜた甘い味噌。この辺りの郷土料理。上から時計回りに 牡蠣の佃煮・ヒラメの肝・フグの一夜干し・魚の胃袋・手前がキンカンを甘く煮たものです。続いて左側はタコの煮たもの・イカのわた・アワビです(間違ってたらすいません。うろ覚えで)
早速冷酒をいただきます。お猪口はいろんなのから選ばせていただきます。おかめお猪口でいただきます。
次は、ここの宿のウリのひとつであるからすみです。左が普通のからすみ。右が赤ワイン漬けだそうです。普通のカラスミは薄切りのだいこんに挟んでいただきます。赤ワイン漬けの方は、大根なしでそのままが良かったです。宿の隣にもうひとつの建物があって、そこにからすみ工房と書かれています。
ご主人は有名料亭で修行をされたそうで、その腕でからすみを造られているようです。 秋から冬は宿を閉めて、からすみに専念されるそうです。この間台南で買ったものよりもやっぱり美味しいです。しあわせ〜
帰りの道の駅紀伊長島マンボウで売ってました。大きいのは1万円超え。さすが。
酢の物は青なまこ。コリコリしていて美味しいですね。なまこってこんなに美味しいんですね。
最初に来た時見てびっくりしたお造りです。海の幸を売りにする民宿って、たいていは刺身はぶつ切りor厚切り。こんな綺麗な薄造りをいただけるとは驚きです。外のぐるりの薄造りはひらめとイサキでした。ポン酢で食べるのをお薦めされていました。 隠れていてちょっとだけ見えてますが、白いのが生ダコ、そして右にガスエビ、左にやどかりでした。中央にヤドカリの殻がいます。やどかりというものをお造りで食べられるなどということは、ここに来るまで知りませんでした。エビとかにの中間のようなねっとりとした食感がステキです。
こんな色合いです。頭の部分ではなくて、尻尾の貝殻の中に入っている部分をお造りにしているそうです。海老の白さではなくて、ちょっと茶色っぽいところが野趣あふれる感じ。
次は、ご主人曰く「和風ポトフ」。野菜を出汁で煮て、ホワイトソースを入れて蒸しあげたそうです。いい器が見つかったので手に入れたけど、蓋が無かったので、葉っぱで蓋をしたそうです。これはびっくり。出汁とホワイトソースってこんなにいい味わいを生むんだと思います。
次に出て来たのは、なんとびっくり伊勢エビの握りです。もう一種類はしめ鯖のお寿司。この辺り特産の海藻のひろめで巻いてあります。しめ鯖のお寿司のご飯の割合が少な〜い。感動ですね。
だいこんと長芋、ふきのとうの天ぷらに八丁味噌をかけたものです。ちょっと魚介が続いたので休憩です。
先ほどお造りで頂いたやどかりを揚げたものです。味はご想像の通り。ポリポリ頂きます。磯の香りがすごいです。
エイリアン感がすごい。
伊勢エビの頭・手?足?をあらためてボイルしてくれました。 細い足までむいてあるのが素晴らしい。これ意外に美味しいです。ずいぶん楽しめました。
こちらは石焼きで頂きます。 アワビ、イカ、タコでした。 どれも生のまま食べられる新鮮な素材を焼いて頂きます。手では触れられない熱い熱い石です。 美味しいし、醤油が石の上で焦げて香ばしい匂いが漂います。あ〜昔、屋台で食べたイカ焼きを思い出す匂い。
いよいよ締めが近づいて来ました。でも、でもね、腹一杯。でも、容赦無くやってくるしゃぶしゃぶ。魚の名前を忘れてしまった。片方は鯛かな。いや〜もう何と言ったらいいのか。舞茸・ネギを先に投入して、出し汁でしゃぶしゃぶっと。魚はもちろん美味しいんですが、このひろめが美味しい。
ご飯も頂きお茶漬け風に出汁をかけて頂きました。これ、美味い。お腹が弾ける寸前まで頂いたんですが、この出汁茶漬けはどうにか入ります。これは食べなきゃ。
で、最後はデザート。八朔にブランデーをかけてたものにイチゴが乗っかっています。もうお腹いっぱいのはずですが、やっぱり食べてしまいますね。綺麗にハッサクの皮が剥かれていて、スッと食べられます。
もう、満足満足。すべての食材が美味しくて、いつもの同じ名前の魚とは別物でした。
自分はグルメといえる世界からは遠い人間だと思っているのですが、ここに来て、こんなに美味しいものを食べられて、なんか目覚めた気がします。どうもごちそうさまでした。
あっという間に約2時間をかけての夕食がおしまいになってしまいました。
あ〜しあわせ。
長くなったので、朝食は別ページにて。